決戦! Millenium2 vs RIVA128 其の壱


 Millenium2が速いか,RIVA128が速いか.これは人類永遠のテーマである(嘘).

 そこで,雌雄を決すべくMillenium2とRIVA128を積んだ怪しい(^^;;ビデオカード(VGA-300S)の
ベンチマークをとってみました.結果は以下の通り・・・

★ ★ ★ テスト環境 ★ ★ ★
使用機種 Processor Pentium(MMX) 262.1MHz [GenuineIntel family 5 model 4 step 3]
解像度 1024x768 65536色(16Bit)
Display NVidia RIVA 128 or Matrox Millennium II PowerDesk
Memory 130,008Kbyte
OS Windows 95 4.0 (Build: 1212) a
Date 1998/ 2/21 23:14

SCSI = Tekram DC-390F/U PCI SCSI Adapter
HDC = Intel 82371AB PCI Bus Master IDE Controller
HDC = プライマリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)
HDC[X]=セカンダリ IDE コントローラ (デュアル FIFO)
A = GENERIC NEC FLOPPY DISK
C = GENERIC IDE DISK TYPE47
D = GENERIC IDE DISK TYPE47
Q = PLEXTOR CD-ROM PX-12TS Rev 1.02


2次元の部 (使用ベンチマークHDBENCH2.56 )

Color 矩形 Text Scroll DirectDraw
Millenium2 8bit 51913 3020 49495 1430 33
VGA-300S(RIVA128) 61535 13495 30635 587 49
Millenium2 16bit 36990 2962 36722 567 5
VGA-300S(RIVA128) 25112 13438 19309 254 33
Millenium2 32bit 27980 3010 22935 249 3
VGA-300S(RIVA128) 14426 8244 8315 95 3


 インターネットに接続する機会が多い現在ではHigh Color以上の環境で使用することが
ほとんどなので,Millenium2にとっては有利であるといえます.特に32bit Colorでは
Millenium2の圧勝といえるでしょう.ただ,DirectDrawに関してはRIVA128の方が速く,
ゲーム環境もHigh Colorに移行しつつある現在,Millenium2はゲームには不適と言わざるを
えないかも知れません.

 体感速度の方ですが,High Colorで使用している限り矩形の差は感じません.Full Color
になるとMillenium2の方が速いことを実感できます.また,スクロールはHigh Colorでも
文章を編集したりするときにはMillenium2の方がスムーズです.

 ゲームではHigh Colorになるとその差は歴然で,ラストブロンクス体験版をHigh Colorで
プレイしてみると,Millenium2がぎこちないのに比べて,RIVA128は非常に滑らかです.
ただ,256色のゲームでは大差ないように思われます.

 画質ですが,業界最高クラスの画質と謳われるだけのことはあり,Millenium2の方がくっきり
していますが,アパーチャグリル管でないとその差は分からないと思います.発色もMillenium2
の方が白が美しく出ています.このあたりがMillenium2がCG作家の方に多く用 いられる理由
なのでしょうね.



3次元の部(使用ベンチマーク X DEMO Benchmark)

平均値(fps) Scene20 Scene25
Millenium2 29.618 47.277 14.159
VGA-300S(RIVA128) 42.233 79.160 19.532

(800x600, 16bit color)

 このベンチマークはあまりメジャーでないかも知れませんが,なかなか格好よく,ゲームの
デモを兼ねています.Scene0〜47まであり,それぞれのフレームレートが結果として表示されます.
ポリゴン数が多いほど,CPUの負荷が増しポリゴン数が少ないほどCPUの負荷が減るので,純粋な
ビデオカードの速度が分かります.まあ,実際のゲームもポリゴン数は変化するので平均値を
比較するのがベストかとは思いますが,参考までにScene20とScene25の結果も挙げておきます.

 結果はRIVA128の方がMillenium2より倍は速いだろうと予測していたのですが,1.5倍程度に
とどまりました.とはいうものの1.5倍変わるということは相当な差で,2次元以上に体感速度に
反映されます.明らかにRIVAの方が美しく(Milleniumと比較して,RIVA128の方が,Direct3Dの
多くの機能をサポートしているため),動作も滑らかでした.

 はっきり言って,Millenium2の3D機能には期待しない方がいいと思います.最近ますます重くなる
ゲームにMillenium2では役不足です.Monster3Dなどの3D専用カードを増設して3D機能を補うのが
ベストです.



総括

 総括するまでもなく,結果を見れば明らかなのですが,Millenium2はビジネ スアプリ用,
RIVAはほぼ万能といっていいと思います.「俺は画質が命で,ゲームなんぞプ レイせん!」
という逞しいお父さんは別にして,普通に使用する分にはRIVA128系のビデオ カードが
最適だと思います.勿論,RIVA128搭載カードでもCanopusのものを買うのがベ ストなのですが,
いかんせんVGA-300Sと比較すると5千円以上高価なので,予算に応じて選択す るといいのでは!?

 次回(あるのか?)は,RIVA128の中でも最速クラスを誇るCanopusのPWR128P が登場!
果たしてPWR128PはMillenium2の2Dにどこまで迫れるのか?乞うご期待!?

文責 Near River